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群発頭痛について

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慢性頭痛では緊張型頭痛と片頭痛が有名ですが、群発頭痛の方もしばしば受診されます。
今回は群発頭痛について説明します。

「群発頭痛になりやすい人」の特徴はご存知ですか?症状・予防法も医師が解説! | メディカルドック (medicaldoc.jp)

群発頭痛では、
「毎日じっとしていられないほど頭が痛い」
「目をえぐられているような感じの痛みで眠れない」
という症状が特徴的です。

数年間あるいは数か月に1度くらいの頻度で、前頭部や目の周囲に激しい痛みが1-2か月間続く頭痛です。夜間に頭痛発作が起こりやすいため眠ることができず、落ち着きのない興奮した状態が続いてしまいます。また、目が真っ赤に充血したり、涙や鼻水が止まらなかったり、鼻が詰まったりするような症状(自律神経症状)も特徴的といえます。

群発頭痛がみられやすいのは20−40歳代の男性です。患者さんは男性が圧倒的に多く、女性の3-7倍程度といわれています。
また、アルコールや喫煙は、群発頭痛の悪化要因であることが知られています。群発頭痛の患者さんでは、アルコールや喫煙によって頭痛の発作が始まるきっかけになりやすいといわれています。

現時点で、群発頭痛の明確な発症メカニズムは分かっていません。
体内時計の乱れや三叉神経・自律神経に関連した痛み、ウイルス感染、静脈系の炎症などの存在が仮説として考えられています。

そのため、発症を予防する明確な方法はありませんが、日ごろから頭痛全般に対する有効な対策をしておくことは大事です。
また、群発頭痛の発作が始まった際には症状の悪化を食い止める方法を実践しましょう。

1つ目は、飲酒や激しい運動を控えることです。群発頭痛の悪化因子にアルコールがあります。また、過度な運動や高温の環境も悪化する要因と言われています。

2つ目は、睡眠時無呼吸の症状があれば治療することです。睡眠時無呼吸症候群は群発頭痛に関連することが知られています。

また、群発頭痛の発作が始まってしまったら処方薬を使うようにしましょう。一般的なロキソプロフェンなどの痛み止めは効きません。はやめに脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来を受診して相談するようにしましょう。

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